「それって恥ずかしいこと?」月収100万がゼロになったキャバ嬢の声

わぐり めぐみ

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために発令された緊急事態宣言。これにより、各地のキャバクラ、スナック、風俗といった店舗は休業を余儀なくされ、収入が激減する女性も増加しています。こうしたなか、家賃が払えない、借金が返せない、という悩みを抱き、アフターコロナは風俗に転向しようと考えているという女性も。東京都内で働くふたりのキャバ嬢に、リアルな声を聴かせてもらいました。

キャバでの稼ぎは実家の借金に消え……

お話を伺った一人目は、六本木のキャバクラで働いているレイカさん(仮名・年齢不明)。彼女は今、開店休業状態となった店に数時間出て、最低限ではあるものの、なんとか日銭を稼いでいるといいます。
 

「ウチの店、こっそり営業続けてるんですよ~。まぁ、店に来るのは古くからの常連ばかりで、羽振りのいいTV局関係の人とかお笑い芸人や俳優サンとか、まったく来なくなっちゃいましたけど。近所のTV局とか感染者続出してたから、これ以上出たらヤバいんだろうけど。寂しいよね、あんなに毎晩来てくれてたのに。私? 本当はコロナ怖いから引きこもってたいけど、店に出ないと食べていけないんで。とりあえず店に出れば時給分はもらえるし、それがあれば、お弁当とジュースくらいは買えるから」
 

感染が怖い、本当は休みたい、でも休めない。明るい笑顔で語ってくれたレイカさんには、こんな事情がありました。
 

「私、貯金なんて1円もないから、ほんと日銭、大事(笑)。ウチ、親がすごい借金してて、自分の生活費以外は全部親に送ってるんだ。エラくない? 借金の理由は親父が前にやった犯罪の賠償金なんだけど、親父は短期のアルバイトをするだけで、午後はパチンコ三昧。『あやうく一家心中するところだったわ~』ってママは笑いながら言うけど、フルタイムでパートして稼いだお金は家族の生活費で消えるだけ。結局、借金の返済は私の稼ぎが頼りだったんだから……ウケるでしょ、ウチの家族。
 

なんとかあと1000万円ってとこまできて、このコロナ騒動だから、親からは弟たちの学費が払えないって泣きつかれるし……はぁ。ほんと。どうしよう。ま、国がひとり10万円くれるって言ってるから、とりあえず学費はそれでなんとかして、あとは……コロナ早く終われ!って。今はそれしか考えてないや」
 

休業要請には従わなければならない。心の中では理解できているものの、食べていくためには店を開けてもらうしかないのだとレイカさん。
 

「店を開けてるパチ屋とか飲食店に苦情言う人が多いって話だけど、そういう人たちって、ウチらがどんなに必死に生きてるか、知らないだけなんだと思う。文句を言う人たちは、単純に金銭的に恵まれてて、コロナ禍があっても普通に生きていけるってだけの話でしょ。
 

生き残りをかけて四苦八苦してる業界に文句言うとか、妨害するとか、まじバカじゃん?って思う。ウチらみたいな底辺がリアルにお金なくなってみ? 暴動どころの騒ぎじゃなくなると思うんだけど」
 

最終的には風俗を視野に。一抹の不安を抱える22歳

お二人目。22歳、歌舞伎町でキャバ嬢をしているアイさん(仮名)は、店が完全休業となり、3月は手取り数万円、4月は収入がゼロになり、困惑しているといいます。
 

「2月までは、普通に100(万円/月)くらい稼いでたんですよね~。わりと大きいハコでナンバー5に入ってたんで。でも、収入ゼロになっちゃって、このままだと5月分もたぶんゼロ。6月になって自粛が終わったとしても、みんなお金ないからキャバに来る人、絶対減るでしょ? そうなるとリアルにヤバイから、まずは引っ越しかなぁ……」
 

アイさんのご自宅は、仕事場に近いそこそこ広めのマンションとのこと。家賃は月に30万円以上。それを維持するだけの余力が、アイさんにはないといいます。
 

「お恥ずかしい話、ホストで散財しちゃってて(笑)。家賃分と生活費を残して、それ以外はホストにぶち込んでたんだ。だからぶっちゃけ、引っ越す金すらないんだけど、店に借金するしかないかなぁ。そうだ、聞いて! 4月、5月の家賃だけはなんとかしなきゃ……って、とりあえず客からもらったバーキンをいくつか売りに行ったんだけど、そのうちひとつはまさかの偽物(笑)。もぉね、質屋で赤っ恥かいちゃった、アハハハハハ」
 

あっけらかんとして笑うアイさんですが、彼女は今、キャバクラから風俗への転向を考えているそう。
 

「今さらお金がない生活なんてできないと思うから、手っ取り早く稼げる風俗に行く覚悟はできてる。私みたいに、お金が無いと困る!っていう女子にとっては、普通に“あたりまえ”の流れ。絶対、コロナ終わったら風俗行くと思うし」
 

顔で稼いで何が悪い? これがリアルな声でした

「女性蔑視だ!とかいう声もあるみたいだけど、こっちはお金目的だから、顔目当てで来てくれる客がいても問題ない。だから、批判する人は何余計なこと言ってくれてんの?って感じ。女が自分の持ってる武器を使って稼いで、何が悪いの? 体力のある男が、体力使う土工とか工場とか自衛隊とかで働くのと一緒じゃん。それを『恥ずかしいこと』って決めつけるほうが差別じゃんって思うんだけど、私、間違ってる?
 

てかさ、“顔”うんぬんで言ったら、アイドルだって、多くの男性から顔で推してもらって稼いでる。そうやって応援する男はOKで、風俗嬢が顔で稼ぐことを応援する男はNGっておかしくない? 私、こう言っちゃなんだけど自慢できるの顔くらいしかないし。顔で選んでもらって、ラクにお金をいっぱいもらえたほうが嬉しいに決まってるじゃん!」
 

コロナ禍が世界に落とした暗い陰。その中でもたくましく生きる女性がいるのだと、お二人の話を聞いて実感しました。
 

いつの世も、女は強いもの。誰かの意見に流されたり、批判をむやみに恐れるのではなく、今、自分ができることを見つけ出すこと。これがコロナ禍にあって必要な“生き伸びるための知恵”なのかもしれません。